8.2 ツリー構造におけるファイル名の表記
ファイルにはファイル名が有ることは説明しました。
しかしUNIXのディレクトリ・ツリーの中で名前によってそのファイルを指定するにはツリー構造を含めて表現できる方法が必要ですね。
絶対パスによるファイル名の表記
例えばユーザID yasuda さんのホームディレクトリの名前は yasuda です。
このディレクトリファイルを、UNIXコンピュータ全体のツリー構造の中では「 /NF/home/g840/yasuda 」などと表現します。
これが正にディレクトリ・ツリーの中で絶対的な位置と名前を表す表記法です。
先頭の「 / 」はルートディレクトリを表しています。
それ以降の「 / 」はディレクトリ構造の区切り、つまりディレクトリでのディレクトリとディレクトリ、もしくはディレクトリとファイルを結ぶ「線」に相当します。
「 / 」にはさまれた名前は全て途中に存在するディレクトリの名前であり、最後の名前はディレクトリ、もしくはファイルの名前です。
こうして表現することによってディレクトリ・ツリーの中で、名前によって完全にファイルが指示できるようになります。
これを「絶対パスによるファイル名の表記」などと呼んでいます。
絶対パスによる表記の場合、その表記はルートディレクトリを起点にして、たどって行くディレクトリの道のり(path : パス)を表現しているとみなせます。