画像補正処理の例


(キャメッセで撮影し、縮小・補正をほどこしたもの)
NTT DoCoMo 様とネット・タイム社様の協力により、キャメッセという小型の デジタルカメラが利用できるようになりました。 キャメッセの画像はそのままではそれほどきれいではありませんが、多少の 補正を施すことで充分使える画像に変換できます。 ここでは簡単な補正の例を示します。 他のデジタルカメラで撮影した写真でも、こうした補正処理はたいてい必要に なりますので、各自で試してみると良いでしょう。

第五回資料「キャメッセについて」や 「キャメッセサンプル画像」も 参考に。

キャメッセ画像の保存

キャメッセの場合、画像はまずメイルの添付ファイルとして届けられます。 これをいったん PC 上のファイルとして取り出します。 保存先は MO が良いでしょう。

embedded.jpg
Active!Mail で添付画像のついたメイルを見ているところ。

添付画像の上にマウスポインタを運び、そこで右クリック(マウスの右ボタンをクリック)して、 「画像を名前を付けて保存」(Netscape Communicatorの場合)もしくは、 「名前を付けて画像を保存」(Internet Explorerの場合)を選びます。
すると、下のような画面になり、保存先を聞いてきます。 適当にわかりやすい(短い)名前を付けて、MO などを指定して保存ボタンをクリックします。 キャメッセが作る画像は JPEG (一般に「じぇいぺぐ」と読みます)形式なので、 拡張子としては .jpg を指定してください。

sve.jpg
保存ダイアログ

画像を Photo Editor で調整する

保存先の MO などには jpgicon.jpg のようなアイコンができたでしょうか。 このアイコンをダブルクリックすることで、Photo Editor というソフトウェアが 起動し、画像の調整が出来る状態になります。

photoeditor.jpg
Photo Editor で画像を開いたところ。イメージメニューの調整機能を選択している。

明るさ、コントラストの調整

上の図のように、イメージメニューの調整機能を選択すると、下のようなウィンドウが 開きます。これで明るさ(明るい、暗い)とコントラスト(色の濃淡)の調整ができます。 どう変更すれば、どういう画質になるのか、いろいろ試せば良いでしょう。
決定すれば「OK」をクリックします。

contrast.jpg
イメージメニューの調整機能。明るさとコントラストを変更して試すと良い。

イメージメニューには「自動調整」機能もあります。 こちらはある程度自動的に勘を付けてきれいにしてくれるものです。 割合に使い物になる場合が多いので、試すと良いでしょう。

やり直し

上に紹介した調整機能や、これから紹介する各種の加工処理は、いずれの処理に しても操作に失敗した時に、元の状態に戻すことができます。
下記の二種類の方法があります。

  1. 最後に行った加工を一段階分だけとりやめにする。
    編集メニューの「元に戻す」を実行すると、例えばコントラストを変更した 場合は、その処理をする前の状態に戻ります。 たとえば自動調整を掛けてみたが、結果が気に入らない場合はこうすることで 元に戻ります。
    二段階分は戻れません。つまりコントラストを変更して、サイズを変更した後 では、サイズ変更だけが元に戻せます。コントラスト調整まではさかのぼれません。

  2. 最初の状態(元のファイルの内容)に戻す。
    ファイルメニューの「保存されている状態に戻す」を実行すると、 今までに行った加工を全部破棄して、最後に保存した(いちども途中で保存して いないのなら最初に開いた)状態に戻します。
凝った加工をしているときは、適当なタイミングで途中に何度か保存する 習慣を付けることをお勧めします。 失敗や気が変わったときに備えて、オリジナル画像は別に残しておくことも お勧めします。(講師はいつもそうしています)

サイズの変更

続いて縮小します。ぼやけた画像も、小さくすることでよりはっきりした描写になる場合が 多いのと、たいていの場合、 Web に載せる写真は小さくした方が収まりがよいので、 もったいないと思うかも知れませんがドンドン縮小しましょう。
イメージメニューのサイズ変更を選択します。

resize.jpg
イメージメニューのサイズ変更機能。キャメッセの場合は 50% 縮小が妥当です。

シャープフィルタでくっきり

効果メニューのシャープネスを選択すると、下のようなウィンドウが開き、 輪郭強調の度合いを尋ねてきます。キャメッセの場合はおおよそ4くらいが 妥当かと思いますが、これは出来上がり次第で何度か試みるほうがよいでしょう。

sharp.jpg
効果メニューのシャープネス機能。

効果メニューには多くの特殊加工機能が用意されています。 いろいろ試して、良い画像をつくってください。

保存

加工処理が終わったら、ファイルメニューの上書き保存、または名前を付けて 保存を実行して、出来上がった画像をファイルに保存します。
上書きの場合は元の画像と同じ名前、同じ形式(キャメッセ画像はJPEG)で 保存します。名前を付けて保存すると、名前と形式が設定できます。 WWW で利用する場合はとりあえず JPEG 形式を選択するのが扱いが楽で 良いと思います。

何故 JPEG なのか?
画像ファイルには GIF, BMP などと呼ばれる多様な形式があります。それぞれ 良いところがあるのですが、逆にまずいところもあります。
例えば BMP は Windows で長く使われてきた形式ですが、ファイルのサイズが 大きくなる傾向があります。
GIF は、その規格の一部に LZW 法という技術を利用していますが、これは UNISYS という会社がその特許を持っており、1994年ごろから利用料を請求 するようになりました。
GIF を置き換えるために PNG というファイル形式が開発され、普及が進んで いますが、残念ながら大学の共用 Windows PC 環境では PNG 形式に対応して いない(扱えない)ソフトがあり、扱いが不便です。
JPEG は今のところこれらの条件をクリアしているので、画像処理に慣れる までは JPEG を使うことを勧めているわけです。

サンプル

キャメッセの画像をコントラスト調整、縮小、シャープネス加工したものを 並べてみます。 かなりよくなることが判ると思います。

cam03.jpg 元画像

cam031.jpg コントラスト調整、縮小後

cam032.jpg シャープネス加工後


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Yutaka Yasuda (yasuda@cc.kyoto-su.ac.jp)