シラバスより
春学期のコンピュータ概論 A ではコンピュータのハードウェアとネットワークの 仕組みについて講義が行なわれる。秋学期ではソフトウェアとコンピュータの 応用に注目する。
ハードウェアとソフトウェアの境界は必ずしも明確なものではないが、 乱暴さをひとまず措いてハードウェアが機能を提供するものであり、ソフトウェア は自動化のためのものであると考えた場合、コンピュータを単純な計算機械ではない、 自動処理機械としているのはまさにソフトウェアの役割である。
また、一般的な機械でもプリミティブな機能を組み合わせる事で複雑な機能を 実現できる場合があるが、コンピュータの非常な多機能さや柔軟さは、まさに ソフトウェアによってこの組み合わせを果たせたためである。
本講義ではこのソフトウェアの働きについて具体的な例をあげて説明し、 ソフトウェアがどのような能力をコンピュータに与えているかを理解する事を 目的とする。単純にプログラミングの技術を習得するための講義ではないし、 その技術はこの講義からは得られない点に注意。 逆に既に何らかのプログラミングの技術を手につけているものにとっても 価値ある講義内容としたい。
デジタル化の原理 bit、Byte、二進表現、データフォーマット、圧縮、エンコード ハードウェアとの関わり 機械語、ノイマン型(手続き型)処理、チューリングマシン、 Stored Memory Architechture(データとプログラムの同一性) プログラミング コンパイラ(Cを例に) 高級言語、コンパイル、最適化 インタプリタ(Javaを例に) バイトコード、Virtual Machine ソフトウェアの意味 高級言語、プログラミング、 OS、アプリケーションソフト、互換性、バグ、ウィルス、 セキュリティ 知的財産 紛争、特許、著作権、オープンソースソフトウェア
講義資料や参考文献など、多くの情報の参照や講師からの連絡を WWW や メイルで行う。レポートの提出もネットワーク越しに行うため、大学の一般的な コンピュータ及びネットワーク環境が問題なく利用できることが必須となる。