レポート:電子政府について

電子政府についてざっと説明しました。 を簡単に書いて貰いました。

講師から


受講生からの回答

今回は各回答が長かったので、すべての回答を掲載することはしていません。 全体に内容がよく似る傾向がありましたので、多くあったもの、特徴的なものなどを幾つかピックアップしました。 全文、原文のままですので、誤字や途中になっているものなど多くあります。
  1. これは情報通信の技術の進歩のおかげ、ではだめでしょうか。この10年間でめまぐるしくパソコンが普及し、家庭にも高い割合でITが入ってきている状況から見て、そうとしか思えないんです。
    失敗するとしたら、情報格差が障害となるのではないでしょうか。IT環境のある人とない人の間を埋めきれずに失敗というパターンは容易に想像できるのですが。成功の方は具体的には思い浮かびませんが、漠然と20代・30台をターゲットにしたものに限られそうな気もします。
    講師からのコメント: はい、真っ当な意見で、そのとおりと思います。ある意味平均的な思考でもありますので、自分だったらこうする、というところまで一歩踏み込んだ意見があれば良かったかと思います。

  2. 電子政府に結びついた技術としては、
    (1)ネットワーク技術 (2)個人情報の管理方法 
    が大きな役割を果たしていると考えられるが、その中で最も重要なのはネットワーク技術だと思う。個人〜市区町村〜都道府県〜国家を結ぶプロセスの中で、個人情報をやり取りするのにはネットワークが不可欠ではないだろうか。また、膨大なデータを集中せずに処理できる分散より技術も大きく貢献していると思う。電子政府はいずれ成功すると思うが、唯一の障害はやはりネットワーク環境を全国民が持てるかどうかにあると考える。
    講師からのコメント: かつて公衆電話というものがありました(そろそろ過去のものになりつつあります)ね。誰もが持たなくても利用可能な状態にできる方法はあります。

  3. 個々の入力端子から必要な情報を入力し、それを電子政府が誰から入力された情報であるか、どのような情報であるか識別できる。ココがほしい情報を要求したとき、即座に対応できる技術。
    ・成功する場合・・・コンピュータで情報を管理するために、人為的ミスが減り、なおかつ迅速に対応できるという点で、顧客の満足を得られる。
    ・失敗する場合・・・電子上で全てのやり取りが行われるため、ココのニーズにフレキシブルに対応できない恐れがある。
    講師からのコメント: 顧客満足度という視点は重要ですね。

  4. (1)コンピュータ自体の処理能力の進展よりも、それに従うコンピュータネットワークへの対応、PCの大衆化等が可能にした。つまりPCが日常生活における公共財になりつつあることを示しており、しかもこれは政府の働きかけに拠るものではなく、民間レベルにおけるPC市場の発展、およびその過程における競争がもたらしたものである。
    (2)民間のみならず、公立学校でも最新(に近い)コンピュータを用いた教育が行われている状況を考えると、住基ネット等もふくめた役所への申請は将来そのほとんどがcomputerを用いて行われるようになると考えられる。住基ネットについては政府対大衆といった、感情論的な説からその導入が見送られてきた面もあったが、そのような意見は社会の成熟とともに沈静化していくと思われる。
    (3)セキュリティでの不安がある。またシステム面での構築を考えると、その完成度はやはり民間に比べて見劣りしてしまうだろう。
    講師からのコメント: よくまとまった意見をありがとう。私からの意見として冒頭にあげたような、機械的な手続きだけでない、知性を利用するアプリケーションや、電子マネーといった別の社会インフラとの密な連携といったことを一度考えてみると良いかと思います。(もう少しさまざまなものと絡みながら進んでいくと思うからです。)

  5. どのような技術の進歩が電子政府のような計画を可能にしたか
    ・パソコンの高性能化、小型化、値段が安くなった事
    ・高速インターネットが安く利用できるようになった事
    電子政府の計画が成功する場合
    ・役所の窓口が開いているときにしかできなかった手続きが、電子化された場合、一般の人々が時間に縛られる事がなくなる、また役所側にとっても業務の負担が軽くなる。
    ・役所の窓口での横柄な地度がなくなる
    ・役所でできるサービスが、一括して表示されるようになれば、どこで何ができるかもわかりやすくなる。
    電子政府の障害
    ・パソコンを扱えない人をどうするのか
    ・扱えるとしても、パソコン高速インターネットを金銭面で持てない人をどうするのか。

  6. ・電子政府という発想自体が出てくるためにはまず、そのインフラが確立し、近い将来に世間(日本)に浸透するであろうという見込みがある必要があるので、電子政府を可能にした要素は、高速インターネット技術であったはず。
    ・電子政府が成功するとすれば、インターネットがこれまで全く必要でなかった層にも、需要を喚起できるという部分だと思う。
    ・失敗するとすれば、問題は電子政府の計画を出す時期が早すぎたというところに問題があると思う。
    講師からのコメント: 受講生のタイムスケールがなかなか興味深いものだと思いました。長い視点で考えるのは良いことです。

  7. 電子政府は成功すると思います。電子政府を可能にする構成要素として、ユーザー側がパソコンを使いこなす技術力が上がってきたことがあげられると思います。ユーザーが自分が電子政府のコンテンツを使うことが、紙で手続きを行うのと同じような価値観をもてる程、パソコンというものがユーザーにとって取り扱いが容易になる状況が求められると思います。そして将来的にそのような傾向はさらに強まると思うからです。

  8. これからの成否はさておき、これまでの成果の要因はインターネットがもつ汎用性だと思います。電子政府の前提として、全ての人が参加できる環境が必要不可欠で、もしインターネットに複数の規格があったなら、その規格全てに対応しなければならなかったはずだと思います。
    講師からのコメント: インターネットが一つのものだったということは非常に重要な部分と思います。 電子政府が一つのネットワークにだけ対応したら十分である、ということは逆に他のアプリケーションも同じインターネットに乗り合わせると言うことになります。つまり電子政府というアプリケーションの一つの鍵は、他のアプリケーションとどう連携するかではないか、と思うのです。

  9. どのような技術の進歩が電子政府を可能にしたか
    ・インターネット環境の整備
    ・セキュリティの技術
    ・パソコン自体やソフト、プロ意グラム技術の進歩
    電子政府が成功したときの成功する部分
    ・国民の納得できる政治の実現、生の声の反映
    ・効率的な政府の実現=税金の有効利用
    ・迅速な対応、24時間アクセス可能により、多くの人が必要な情報を必要なときに送受信できる。
    失敗となりそうな障害
    ・ハッカーやセキュリティー面。個人情報の漏洩など。
    ・多大な設備費用に見合わない国民の利用頻度
    ・ひとつのプログラムミスなどが政府に莫大な損害を及ぼしてしまうリスク

  10. どのような技術の進歩が電子政府を可能にしたか
    (1)コンピュータの小型化、記憶容量等の増大化。(技術ではないが、それらによる価格の低下)→膨大な情報の管理
    (2)通信設備・技術の向上→全国に設置するため(離島はどうなるのかわかりませんが)
    成功するか・・・よくわからない。どっちにも考えられる。成功するにしても失敗するにしても、情報管理がカギになると思う。