優秀作品

2005年度春学期受講生の最終課題提出結果の中から、優秀作品を六つ選んで掲載します。 当該年度の受講生の皆さんも、これ以降に受講される皆さんも、参考にして下さい。

全体的な感想としては、かなり多くの受講生が「面白いアニメーションを作る」 というテーマに対して、個性的な(他と類似性が少ない)作品を多く作って出して くれたと思います。 作品のコード(プログラム)内容は必ずしも褒められるものばかりではなく、 ここに取り上げた作品を含めて、まだまだ手を入れるべきところも多くあります。 しかし受講生の殆どが初学者であったこと、 Linux のオペレーションそのものに苦しみながらであったことを考えると、 受講生の皆が費やしてくれた努力は相応に長く、大きなものだったと想像します。

頑張って最後まで一緒にやってくれた受講生たちに感謝するとともに拍手を贈ります。


最終課題の優秀作品 6 つをコメント付きで掲載しておきます。 なおタイトルは私が勝手に付けたものです。 順不同で並んでいます。

ピンポン

いわゆるブロック崩し? 最初は単にボールをブロックに当てているだけだが、 そのうちにボスキャラらしき大きな奴(左図)が出てくる。
単純な動きをシミュレートするだけに終わらず、 はじめからストーリーを作ろうとしていたところが良いですね。


水槽におさかな

さまざまなものが動きます。 特に後ろの海草(?)がゆらゆらする感じをきちんと描いていて良いです。
単純に絵柄を動かすだけのものにとどまらず、それらしく見えるようにと工夫したところが良いです。


雪だるまスキー

斜面を雪だるまが滑っていきます。 背景となっている木が右斜め下から左斜め上に流れていくことと、 雪が左斜め下に向かって降ることで滑ってることを表現しています。
ただ単に木が通り過ぎるだけでなく、ぶつかりそうになったり、 ジャンプしたりと、ストーリーが完成している点がすごい。


なわとび

途中から何人も加わったりアシで回したりと、いまどきのなわとびをします。
プログラム的にはかなり無理があり、サブルーチンなりいろいろ使ってしっかり 書き直すべきではありますが、とにかくここまで仕上げた努力は重要です。
長く、見通しの悪いプログラムを自分で苦しみながら書いて初めて、 どのように書くのが良いプログラムなのかわかると思うからです。


バウンスするボール

いわゆるシミュレーション的なもの。 当たり判定などを含めてそれらしいプログラムになっているので掲載します。 が、プログラマがかなり趣味に走っており、授業範囲を超えた C 言語の機能を 使っています。
まあこういうのもできる & C 言語にはこういう機能もある & こういうプログラムの書き方もある、といった参考になればと。


きれいな花火

花火をあげてくれる作品は幾つも出てきましたが、この作品がいちばん花火らしく、 かつ雰囲気(風情)がありました。 その理由は花火の飛び散る火の位置と明度をきちんと計算して描いているからでしょう。 これこそコンピュータ・グラフィクスの第一歩です。 その最初の作品で既に自動計算と風情の両方を備えている、 という点が非常に良い感じです。
ただプログラム的には整理して清書した方が良さそうですね。 サブルーチンなどうまく使えばもっと見通しの良いプログラムになると思いますよ。