ファイルの移動

mv コマンドには以下の3通りの書き方があります。

1. mv [-if] file1 file2
2. mv [-if] file... dir
3. mv dir1 dir2

-i オプションを与えると、移動する際に同名のファイルが既に存在し、移動することによって上書きされて元の内容がなくなってしまうような場合に実行してよいかどうか問い合わせを行います。
これに y と答えると実行し、それ以外の入力であれば実行しません。

-f オプションを与えると上書きされて元の内容がなくなってしまうような場合でも問い合わせせず実行します。

1. の書き方では、 file1 file2 に単に移動されます。

2. の書き方では、(もし複数書けば複数の) file は、 dir のすぐ下に元のファイル名で移動されます。

3. の書き方では、 dir1 以下のファイルを全て含めてディレクトリごと dir2 のすぐ下に元のファイル名、ディレクトリ名で移動されます。

dir2 が存在しないとそれを作成して、 dir1 以下のファイルを全て dir2 のすぐ下に元のファイル名、ディレクトリ名で移動されます。

mv コマンドはすぐ判るように cp コマンドとほとんど同じ記述方法ができます。
働きもほとんど同じで、単に元のファイルが残る(cp)か残らない(mv)かだけです。
cp コマンドと同じですので、ここでは例を挙げません。

最後の 3. の書き方で memo ディレクトリを Unix ディレクトリにディレクトリ・ツリーごと移動した場合は、図に挙げた例の左側の元の memo ディレクトリと、それ以下の sample と Comand ファイルがなくなった状態になります。

ファイルの名前を変える

ファイルの名前の変更も mv コマンドで行います。
つまり sample というファイルの名前を otamesi に変えるという作業は sample ファイルを otamesi に移動するという事と考えるのです。
具体的には単純に mv sample otamesi です。


Yutaka Yasuda (yasuda@bakkers.gr.jp)