大規模クラスでの利用

下手な設計をすると、大規模クラスで利用した場合、教員は人数 x N 回のクリックを要求されてしまう。それは余りに不条理であるし、教員の負担が重すぎる。大量データの回収と一律処理は本質的に機械処理による自動化に有利な局面であるのに、それに大量の手間を伴うことは矛盾している。

まず 200 人の受講者から毎週 10 pages にもわたる論文を回収するクラスはない。教員がそれを読み続けることが出来ないからである。大規模クラスであり得て、かつ自動処理で支援すべき第一のケースは、一人当たり数秒で読めるような短いレポートの大量回収であろう。

そこでフォーム入力によるレポート回収機能をつけ、回収した結果については一覧にして提示する機能を設けた。これによって 100 人から回収したデータを 10 クリック程度で教員は一覧化でき、それをざっと(ディスプレイでも、印刷してでも)眺めることが出来る。多くの回答は一律の出席点といった評価となるだろうから、これを一斉評価できるよう評価機能に付け加えた。一斉評価の後に一部の特別なものだけ赤ペンでチェックするなりして、加点なり減点なりすれば足りる。

ファイルによる提出機能にも、一括ダウンロードの機能を付けて学生IDごとにフォルダに分けて手元の PC 上で扱えるようにした。100のファイルがあるからといって、100 回ダウンロードボタンをクリックして 100 回次ページボタンをクリックし続けるようなことにはならない。


Yutaka Yasuda (yasuda@bakkers.gr.jp)