15th - 開発・運用を支援するツール

ちょっと面白い blog を読んだ。社内ネットワークの設計・運用担当者が、自社ネットワークシステムに SDN を適用すると何が起きるかを検討するという、良くありそうなことの一つのケーススタディとして読めるものだ。
その blog というのはこれ。
OpenContrailを勉強してみた」(2013.11.15付)
Mixi のエンジニアである吉野さんによる、自分達の運用するネットワークシステムへの SDN 適用の検討。検討のポイントは、仮想ネットワークと(既存の)レガシーネットワークを接続すること、と読めた。
昨日の三上氏による記事「OpenFlowいるんですか?」にも通じるものがあるが、やはり現場のネットワーク担当者は日々こうした検討を行って、まだ自分達には適さない、いける、といった判断を行っているのだろうと想像する。 (で、結果、自分達にはどうにも合わない、という結論が出ることがままある、というのが三上氏の主張で、これはこれで良く分かる。)
検討の結果として、吉野さんは「openvswitchにコントローラ等で動的に生成された経路を入れたとき、トラブル対応がつらすぎると感じています。動的に生成されたflowをみて、運用時に苦しむだろうなと想像しています。」と述べている。やっぱりそう思うか。そうだろうなあ。
開発・運用を支援するツール 僕はずっと「まっさらな SDN を起こす話」ではなく、「既存ネットワークと接続しながら、徐々に入っていく SDN」にもっと注目して、運用者を支援するためのツールを増やさなければならない(そうしないと SDN は浸透しない)、と思い続けている。
上に示したような「既存運用者が感じるトラブル対応の危うさ」を何とかして解決しなければならない。SDN のもたらす利益に引っ張られて(目がくらんで?)、あとで運用者が血ヘドを吐くような方向に進んで欲しくない。
そう言ったことに関心、あるいは漠然とした不安を持つ方は一読していただいて、ぜひ自分が持っている案件に対する適用検討(机上設計)を行ってほしい。そしてぜひその結果を事例として blog なりなんなりに出してほしい。(と勝手なことを言う)

References