4.1 コマンド入力時の編集

シェルには便利な機能があって、コマンドの入力時に利用者のタイピングを手助けしてくれたりします。

今までタイピングで間違えたときには、<Delete>で一文字づつ戻って間違えたところから打ち直してくれと書いてきました。

確かにこれが確実な方法なのですが、しかし例えば col 10 2003とタイプし終ったところで
「あっ、 cal col になってる!」と気が付いた場合、最初から全て打ち直しになって悲しい思いをすることになります。

しかし安心してください。ここでカーソルキーを紹介しましょう。
カーソルキーとはリターンキーの少し右辺りに配置してある矢印キーのことです。
カーソルについては既に4.1.3で説明しましたが、このカーソルが左矢印(←)を一つ押すことによって一つ左に移動します。

上記の悲しい col の例だと、左矢印キーを十数回押して o までたどり着き、そこで<Delete>を押して o を消し、それから a を押します。
これでめでたく cal 10 2003 が完成しましたね。
ここで元気よく<Return>とすれば完成したコマンドで実行が行われます。

カーソルは右にも動きます。

右矢印(→)キーを押すことでカーソルが一つ右に移動します。
そして同じように文字を消したり挿入したりできます。
これで自由自在にカーソルを左右に移動して編集できますね。

カーソルを左右に動かしたりする編集キーには他にも幾つかあります。以下に一覧を載せておきます。

キー アクション
左矢印(←) 一文字分左へ
C-b 左矢印に同じ
右矢印(→) 一文字分右へ
C-f 右矢印に同じ
C-a コマンド行先頭(左端)へ
C-e コマンド行末尾(右端)へ
<Delete> カーソル位置の直前の一文字を消去
C-k カーソル位置から末尾までを消去
C-u コマンド行全てを消去

これでもう悲しい思いをせずに済みますね。


Yutaka Yasuda (yasuda@bakkers.gr.jp)