概要
大学などで iPad を学生に(教材として)配るところが出始めている。
授業などの資料としてスライドが配付されている場合を想定し、受講しながらそれに対して直接ノート(メモ)を書き込むことができるようにしたい。
更新履歴
2010.08.19 |
手描き図形に関するメモを追加 [ link ] |
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2010.08.18 |
ノートやマーカーに関するアイディアを追加 [ link ] |
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2010.08.15 | 公開 |
動機:iPad を教育用に配る
このプロトタイプを作った動機を少し出しておく。
既に事例があるが、恐らく今後 iPad を教育用に配ろうとするところが幾つか以上現れるだろう。 しかしiPadを教育用に導入したとしても、そうそうコースウェアなどが揃うはずもなく、当面は PDF 配布にとどまる運用が多いと想像する。 スライドを配布することができる授業は今でも多いだろうし、大学側がそのように推奨し、増えるだろう。
しかし「教員が板書した内容をノートに写す」ように条件反射をすり込まれた学生らが、スライド授業では何のメモもとらず、呆然と眺めるだけになることを多くの教員は経験しているだろう。 そのような環境に、ただ iPad と PDF を配ると何が起きるだろう。 「PDF をダウンロードして iPad に集積すること」を学習体験とすり替えてしまう学生を量産してしまわないか。
つまり電子的に配られた資料を前にして、うまくノートをとるよう訓練する必要がある。 もちろん紙のノートで良いのだが、どうせなら iPad で直接行いたい(*)。 そもそも電子的にノートをとり、スライドに直接書き込めないのは不便ではないか。
* 本質的には画面が狭いためである。 ふつう学生に提供されるワークスペースはまさに教室の机一人分であり、iPad 一画面などという事態はありえない。 紙に及ばない、と感じられる本質的な理由の一つは「本来必要なワークスペースを画面一つに閉じ込める」ためであり、こうしたズーム処置などのトリックはそこから来る。 紙ほどにコストが下がり、必要なら複数冊並べて作業が出来れば良いのだ。 もちろん重ねて問題無いほど薄く、柔軟なもので。
yasuda [at] cc.kyoto-su.ac.jp